広島の街の中心、広島城址公園の豊かな緑に包まれて静かに鎮座する広島護国神社(廣島護國神社)。
明治維新の激動のなかで生まれたこの社は、以来150年以上にわたり、祖国のために命を捧げた御英霊への感謝と平和への祈りを紡ぎ続けてきました。
初詣には毎年数十万人が訪れる広島県内屈指の参拝スポットでありながら、境内に一歩足を踏み入れると、街の喧騒が嘘のように穏やかな空気に包まれます。
歴史が刻む、護国の心

広島護国神社の歴史は、明治元年(1868年)12月に遡ります。戊辰戦争で戦没した高間省三命以下七十八柱の御霊を、二葉の里に新たに造営された「水草霊社」に奉祀したことが、この神社の始まりです。
以来、明治維新から大東亜戦争に至るまでの幾多の戦争・事変において尊い命を捧げられた広島県西部(旧安芸国)出身の戦没者を祀り続けてきました。現在、御祭神として約9万2千柱の神霊が鎮座されています。
その中には、原子爆弾投下によって犠牲となられた動員学徒や女子挺身隊など、勤労奉仕中に命を落とされた約1万柱の方々も含まれています。広島という土地が背負った歴史の重さと、平和への祈りが、この神社には込められているのです。
境内の見どころ
荘厳な鳥居
参道を進むと、まず目に飛び込んでくるのが堂々とした鳥居。この鳥居をくぐる瞬間、日常から神域へと空気が変わるのを感じられるでしょう。
風格ある社殿
鳥居の先に佇む社殿は、凛とした気品を湛えています。参拝者を静かに迎え入れる拝殿の前に立つと、自然と背筋が伸びる思いがします。
双鯉の像
境内には縁起の良い双鯉の像が安置されています。二匹の鯉が寄り添う姿は、立身出世や夫婦円満の象徴として、多くの参拝者に親しまれています。
カープファンの聖地


広島護国神社は、広島東洋カープが毎年必勝祈願を行う神社としても有名です。シーズン前には選手やスタッフがチームとして参拝し、一年の健闘を祈願します。カープファンにとっては、単なる神社ではなく、チームと共に歩む特別な聖地なのです。
勝利を願う赤い絵馬が奉納される様子は、広島の街とカープが一体となっている証。野球シーズンには、多くのファンが勝利祈願に訪れます。
広島城とセットで巡る歴史散策
広島護国神社は、広島城に隣接しているため、歴史散策のコースとして最適です。城郭の美しさと神社の静寂が織りなすコントラストは、訪れる人々に深い感動を与えてくれます
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広島城を訪れた後は、ぜひ護国神社にも足を運んでみてください。歴史の重層性を肌で感じられる贅沢な時間が待っています。(2026年3月22日閉城)
アクセス情報
所在地
広島県広島市中区基町21-2
公式HP:https://www.h-gokoku.or.jp/
アクセス
- 広島電鉄「紙屋町東」電停より徒歩約13分
- 広島城から徒歩約3分
- JR広島駅から約10分
参拝時間
境内自由(社務所は通常9:00〜17:00頃)
駐車場
あり(台数に限りがあるため、公共交通機関の利用を推奨)
