2025年4月13日から10月13日まで、184日間にわたり開催された大阪・関西万博。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、世界150以上の国と25の国際機関が参加したこの一大イベントは、単なる展示会を超え、未来を共創する壮大なプラットフォームとなった。多彩なパビリオンで彩られた夢の島での体験をお届けする。
※正式名称:2025年日本国際博覧会(2025ねんにっぽんこくさいはくらんかい)
※公式略称:大阪・関西万博(おおさか・かんさいばんぱく)
万博の全体像—夢洲に広がった未来社会





大阪湾に浮かぶ人工島・夢洲。ここに広がった約155ヘクタールの会場には、未来を垣間見る仕掛けが溢れていた。メイン会場となった「大屋根」は、環境配慮型の象徴的な建築物で、訪れた瞬間から革新的な空間デザインに圧倒された。
会場内は「いのち」をテーマにした8つのエリアに分かれ、それぞれが独自の視点から未来社会を提案していた。特に印象的だったのは、会場全体で取り入れられたデジタル技術と持続可能性への配慮だ。入場からパビリオン体験まで、すべてがシームレスに連動する「デジタルIDシステム」により、待ち時間やパビリオンの予約もスマホなどで完結できるシステム。
未来社会を先取りした体験









万博会場内では、未来の日常を先取りしたような体験も豊富だった。空飛ぶクルマのデモンストレーション、完全自律型のモビリティによる会場内移動サービス、バイオプリンティングによる食材創造など、SF映画の世界が現実となったような光景が広がっていた。
万博が残したもの
閉幕から数週間が経過した今、大阪・関西万博が残した最も大きな遺産は「共創の精神」だったように思う。単に先端技術を展示するのではなく、「いのち」という普遍的テーマを通して、多様な参加者が未来を共に考え、作り上げていく体験そのものが、この万博の真髄だった。
ある地元の方は「万博後の大阪の変化が本当の万博の成果」と語っていたが、確かに会場だけでなく、関西圏全体のインフラ整備や環境意識の向上、国際交流の活性化など、目に見えない変化こそが大きな遺産だろう。
万博は終わったが、そこで生まれたアイデアや繋がりは、これからの社会を形作る重要な種となっていくはずだ。「いのち輝く未来社会」は、展示会の中だけのものではなく、私たち一人ひとりが日常の中で育てていくものなのかもしれない。
参考リンク(公式)
※閉幕後はサイトが閉鎖される事があります。